いい音で聴かないと良し悪しは判断できないよね

音楽配信メモ2004/02/23付のコラムですけど。
リンク先の方(名誉のために一応こちらではリンクしません)が、ラジカセとか、MDとかiPodとか言っちゃっている時点でやっぱり未来は厳しいと思います。

最近特にそうなんですが、今の子たちって良い音で音楽聴いていないんじゃないかなあ?...ってニュアンスの発言をたまに拝見したりするんですよ。 つーか、もう何が良い音で何が悪い音で...って感覚が元々備わって無いんじゃないかなあ。
で、そーゆーひとたちが多数派を占めつつある(いや既に占めちゃっている)現状ってのも、そろそろ考慮しなければならないのかあ...って気分にはさせてくれますね。

音楽配信は結構なことなんだけど、それを音質のより良いピュアオーディオ環境(ミニコンポでもいいよ。質は向上してるしね)を通じて聴く意思(意志でもいいよ)と意義(意味でもいいよ)が果たしてあるのか?
意思や意志は各自コントロールするものだから個人のニーズやプライオリティに任せて良いんだけど*1、意味や意義を伝えるのは評論家の使命だったりするんですよね(笑)。

そうすると例えば、2004/02/19付のstereo誌の記事に繋がっていくんでしょうね。
もうそろそろデジタルテクノロジーとミックスした解説の出来る評論家が欲しいところ。

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以下は、参考までに。
つんく♂氏は高校入学時のお祝いにバイクかオーディオセットかで悩んだ挙句、結局オーディオを買ってもらい、それから人生が変わったとかインタビューで答えてましたけど、そーゆー欲求と出会いと感動が肝心なわけで、ネットから安易に不法ダウンロードなんかしちゃってると、そういった感覚すら味わえないまま大人になっていくんだよなあ...と思うと寒気がしますね。

ちょっとだけ(予想される)背景を説明しますと、1970年代のロックシーンにはプログレッシブロックやハードロックというジャンルがあって、例えばロックとクラシックの融合とかで、ハイクオリティな世界が展開されていたのですよ。
一方ソウルやポップロックの世界もブラスサウンドが主流だったりで、ゴージャスで分厚いサウンドイメージが主流。
なので良いステレオセットで聴くとそれだけの違いが判るんです。
1970年代ロックの「mobile fidelity」盤が珍重されるのもそういった理由だったりします。
つんく♂氏の青春時代はそこからは多少ずれていたりはするでしょうが、音楽的嗜好性は1970年代なので、音に対する欲求は(オーディオブームを体験している)私の世代並だとは感じます。

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でも逆に今のavexあたりのペナペナサウンドだと、それは然程の違いにならないかもしれないね(爆笑)。

あ、良い音と、歌の上手い下手は別次元の話だったりします(苦笑)。良い音でダメダメな楽曲を聴くのはとてもエキサイティングなことなんですよ。

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そういえば、1998年頃に(自分で)エンコしたMP3を先日聴き直しましたが、音がすこぶる悪いっす(笑)。それでも1曲20分くらいかけて良くやったよなあって、自分でもあの頃の情熱に感心しています。
でもある意味、今でもこの程度の音だったら良かったのにね...とも思える今日この頃だったりします。苦笑。

*1:そういえばiPod買ってからアンプの電源入れることが極端に少なくなっちゃったただよ。ただその分ヘッドフォンには金かけるようになりましたが。