モーニング娘。さくら組&おとめ組/C/W聴き比べ

ヤバイといえば、今回のC/Wの出来はかなりヤバイ感じなんですよ。

野球マンガで言えば「キャプテン」と「アパッチ野球軍」くらいの違いがある両ユニットですが(笑)、今回は明暗がくっきり分かれました。

メンバーの好き嫌いとか個人的な私情を挟まず(いつも挟みませんけどね(笑))、クールに述べますね。

「Say Yeah!−もっとミラクルナイト−」比較
この曲に関しては、両ユニットとも同一楽曲・アレンジでの歌唱ですので、単純な分析が可能です。
こちらは、ほぼ現行での歌唱イメージが固まった後の曲ですから、単純に考えても調和性を重視したさくら組に有利な楽曲で、実際そう聴こえます(笑)。
1stでのC/W「でっかい宇宙に愛がある」と同様の結果ですね。
これは、まあ予想通りです。問題はこの後。

さくら組「抱いて HOLD ON ME!」
で、じゃあこのままさくら組独走かと思いきや、そうは問屋がおろさねえぜ(のんちゃん風)!って状況が、この後展開されます。
ごめんなさい。これプロがリリースするレベルの歌じゃないです。
これ、私がもし当時のレコーディングディレクターだったならば即刻NG。単なる「素人のカラオケレベル」で、作品になっていないです。
いや、例えばオスカープロモーションとかの女の子達が歌うんであればこれで良いかもしれないんですよ。でも「モーニング娘。」は歌手なんでしょ?...このレベルではマズイですよ。
具体的には大人の声が聴こえてこないというか、しょんべん臭過ぎというか、逆に(トレーニングに時間を費やすことの出来る)キッズの方がセクシーに唄えるんじゃないかと思うほど、曲に対するセクシーさのアプローチが出来ていない。
原因はキーがあっていないのかもしれませんし、それ以前にパート割の問題といった単純なミスかもしれません。でも、「安倍なつみの抜けた穴が云々」ってエクスキューズ加えている場合じゃあ無いでしょう。
なので聴いていて痛々しい。これOAされたら致命的です。何故リリースしたか理解できないレベルの出来です。

おとめ組「サマーナイトタウン」
一方、こちらもどんぐりの背比べではあるのですが(笑)、それでもさくら組よりは段違いに良いです。
もともと持っている「バラバラ感」(笑)が当時のグルーヴにリンクするんですね。
当時は殺伐としていたというか、下克上主義というか、お前を蹴落として這い上がってみせるぜ志向というか(笑)...そういった極限下で作られた楽曲ですから、ともかくフルメンバーが集まるとアウトロー化しやすいメンバーの集合体であるおとめ組には、クリアするに容易い楽曲であるといえます。

以上。

つーか、今回は別楽曲を割り当てたのがよくなかったかもしれません。「だって『サマナイ』の方が『抱いてHOM』より有利でしょ」って理論は成り立ちますしね。もし逆だったら両者にとって幸いだったかもしれませんし。いや、どちらもモーニング娘。であることには変わりないですから、それは甘えかもしれませんね。
もし機会があれば「真夏の光線」とか「Memory 青春の光」辺りの渋めのハーモニーポップスの同一曲で対決してみるとより鮮明にわかるでしょう。

それでダメだったら、もう昔の曲は封印すべきです。現在の曲でも素晴らしい曲は沢山ありますしね。