avexの造反劇について(その1)

「いろんなこと」でさらっと書こうと思ったのですが、今朝の紙面で具体的な成行に触れた記事がありましたので、ざっと検証してみたいと思います。

なんか他紙を読むと松浦氏たちの計画っぽくも感じますが、スポーツ報知の記事「大荒れ!エイベックス株暴落」を読むと、どうやらそうでもなさそうです。

エイベックスは先月30日の役員会で千葉氏の解任動議が承認され

動議ってのは簡単にいうと突然出てくる議題ってことです。当事者にとって予期しない場合がほとんど。
「役員会」ってのはその会社のオフィシャルな会議ですので、役員はその決定事項に従わなければなりません。

私はとある会社(世界的大企業の子会社)の経営サイドに近い人間だったので、この手の動議の内容を事前に知る立場にあったのですが、これは非常に辛い。なぜなら本人は全く知らないからね。本当に極秘だったりするんです。
通常ならば、解任される側に同情が集まり、心情的には否認されると思うのですが、動議が提出される前にきちんと根回しが行われるので、ほぼ全会一致で承認されることが多い。

動議によって解任される人間は大抵の場合「個性派」として社員から愛されるているか、全く支持を受けていないかの両極端な場合が多く、後者の場合熱烈に歓迎されますが、前者の場合は支持派の大量離脱などがありえます。
確固たる基盤があれば良いのですが、ソフト産業の場合、やはり人と人のつながりで成り立つ部分が大きいので、それを無視しての動議ですから、内部的な人間関係のもつれや、何かしらの公私混同による一方的な利益供与があったのでしょうね。

依田会長は「千葉氏の利益相反取引を問題視した。一部作曲家を起用することで千葉氏が巨額の利益を得ている」

関係会社であるアクシヴがここで絡んでくるのでしょうね。
で、表向きは後者って事になりますが、それは間接的な要因で、単に今後の経営に対して邪魔だから切り捨てただけのことだと思います。大抵の場合この後大幅な組織改革が始まります。

ただ、その前から松浦氏は怪しい空気を察知していたのでしょう。浜崎あゆみの意外なほど冷静なコメントを見る限り、ごく親しい関係者には行動を事前に伝えていたかもしれません。他のアーティストと若干温度差を感じます。

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以下は余談。

浜崎あゆみの育ての親」という表記はやたらと目につきますが、肝心の浜崎あゆみの過去についての記述は...

浜崎は当初グラビアアイドルとして活動。女優転向なども試みたが芽が出なかった。歌手の才能に目をつけ育ててくれたのが松浦氏。2人のきずなは強い。

あゆ、社長に反旗「エイベックスの終焉」(日刊スポーツ)より

...のみ。
この辺りはサンミュージック時代の活動なので、書くのを躊躇している...ってことではなく(苦笑)、記者もそこまで頭が回っていないのでしょう。

また、持田香織も地味ながらアイドル時代があるので、そういう意味で彼女も追随する可能性があるかもしれませんが、こちらは50:50でしょうね。なんせ彼女はクールだからね(苦笑)。松浦臭の少ない彼女は適当に風を見て決めるんじゃないかと。

ただ、問題はdreamをはじめとしたアクシヴの中堅どころや、(これから投資を回収しなければならない)大塚愛の様な新人だったりします。
ファンは暫く眠れない日々を過ごすことになるかもしれません。

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ついでに、こちら側の話。

対岸の火事ではないよな。アップフロントはどうだろうか?

もし、つんく♂氏が離脱したらどうするか?...彼の場合は”お家騒動”よりも体力面・健康面でのケースの方がより現実的かもしれないよね。
万一のことは考えておいたほうが良いんだけどなあ...