モーニング娘。/CD「涙が止まらない放課後」ファーストインプレッション

新曲「涙が止まらない放課後」ですが、現場で聴いた第一印象は、次期シングルのC/W曲かと思いました。
「あこがれMy Boy」みたいな感じですね。

メンバー構成(紺野・藤本・石川・道重)から、曲調はカントリー娘。に紺野と藤本(モーニング娘。)「シャイニング 愛しき貴方」の延長線上のゆったり目の王道アイドルポップス。衣装は「Mr.Moonlight 〜愛のビッグバンド〜」の延長線といった内容。
趣味性が強い一方、セールス的にはやや雲行きが怪しくなる恐れがありますね。これはかなりの冒険的な作品だと思います。

ただ今後のプロモーション的にはとても重要で、「紺野あさ美の暫定エース登用」と「第二のふるさと的役割」という2点が挙げられるでしょう。

紺野あさ美の暫定エース登用
いわゆる、「紺野あさ美=音痴」ってのは定説(笑)なんですが、最近はそうでもないと思います(笑)。

初期の紺野の歌声はかなり高音指向でかつ幼く、固めの傾向であったので、タンポポでもさくら組でもラップ担当的な役割を担っていたと思います。
が、FCのみで入手可能なDVD「ベストショット Vol.3」でソロに挑戦。極端に抑揚のある曲でなければ充分リスニングに耐えられる歌唱力を身につけていることが判りました。まあ、それは最新マシン(あるいはソフト)を駆使してのことかもしれませんが...
それでも矢口真里系のソフトタッチな音が無理なく出せることになったのは大収穫ですね。今はまだまだ矢口のフォロワー的な状況ですが、もうちょっとテクニックを覚えると、さらにハイトーンな声優っぽい歌唱も可能な筈です。

で、本人も自信がついたのでしょう。最近の活躍は目覚しいものがある。ライブも自然と彼女が中心になっている。

これはラッキー7オーディションに向けて、現状のエースは誰か?を明確にしたいという意図から考えると好都合で、その中に間違いなく彼女も含まれています。

また彼女は”打たれ強い”ってこともあるでしょうね。

第二の「ふるさと」的役割
そろそろ気が付き始めている方が(徐々にですが)増えています。

以前のコラム(オーディション発表前)では「女子かしまし物語」がそれに近いと判断しましたが、「ふるさと」との根本的な違いはエースの明確化の有無だと思います。「女子かしまし物語」にはそれが欠落しています。

最近ビッグオーディションが立て続けに行われていますが、オーディションは参加人数(応募総数)でも、発表時の華やかさでもなく、合格者の実績が全て。
そのラッキー7オーディションを大成功とするには、この子のお陰で再ブレイクのキッカケを掴んだという事実があればよいのでしょう。

そのためには、今のモーニング娘。の限界を知ることが必要。この曲はそれをデフォルメしたものとも言えるかもしれません。

また、エースとしてピックアップされるメンバーは、紺野ら4人と同タイプでは無い...それを明確にする役割もあると思います。