野川さくら/島田紳助の芸能界の厳しさ教えますSP(その5)
で、問題点を整理すると。
-
事前説明なしに番組に出演させられたという点。
(多分気がつかないほどの小さな文字でTV収録があるといったことは書いていますが、これは詐欺まがい商法がやる手口と一緒です。また、番組名が寸前まで明らかになっていないのも悪質。常識的にキッズステーションやTVKで放送されているアニメ情報番組だと思うのが当然でしょう。) -
秋葉原の怪しいイベントに参加している奇異なマニア集団というイメージで、画面に紹介させられたという点。
(番組では「おたく」という表現は使っていないが、演出的には明白。) - 回答権をもつファンに「結婚できるの?」といった質問を投げかけ、「オタク=結婚できない」といったイメージを意図的に演出した点。
が、抗議可能な箇所だと思います。
仕込み客はバラエティの性質上、抗議対象にはなりにくいです(笑)。あくまでも人権侵害系で責める方が得策です。
-
-
-
- -
-
-
その他気になる点やアドバイスなど。
特に気になるのはメールで参加を募る方法。
ここがその方法を多用するのなら別ですが、TV観覧ではよく使う手法ですよね。メールなら編集しやすいですので、当日の名簿作りにも活用しやすいんです。悪用されないように(いや、もう既に悪用されているんですけど(苦笑))、くれぐれも気をつけてください。
私は現場におりませんでしたので、OA日時はいつか?...自分たちにカメラが向けられている事へのお断りはあったのか?...といった、事前説明がどの程度あったのか不明です。でもTVで放送されるぞってことで単純に盛り上がっている様にも感じられますので、一応それなりの事前説明はあった様にも見えます。但し数人ですが顔を隠す仕草をしていましたから、事の重大さに徐々に気づき始めている雰囲気も感じられました。ここから演出上番組名等は隠していたのだと推測できます。この事前説明の内容が、今回の問題の重要なファクターになる事は確実だと思います。
また、経験上の話ですが、自分たちの印象の良し悪しは編集というプロセスが入って初めて分るものです。
よって、台本上で初めからあまり良い脚色がされていない状況は彼らは分っていないことは当然なんですよ。なのでOAで驚いたってことは自然なことなんです。
なっちの卒業を追いかけていったら、思わぬネタに出くわしたのでそれまとめて特集作っちゃいました...的なTBS「ニュースの森」の一件と同じで、大概の場合はターゲットはアイドルじゃなくって、ファンシーンですから。
海外ブランド特集も、蓋を開けると海外ブランドに群がる女性たち特集だったりするのと一緒(笑)。
彼らにとって美味しいのは「オタク連中から面白い画像」が取れればそれで良いんじゃないかなあ。単なる笑い(あるいは社会現象)の対象物に過ぎない。
つまり物扱い。業界風に言うと俺たちは単なる「素材」にしかすぎません。
-
-
-
- -
-
-
そういえば、過去にもオタクを扱ったバラエティはありましたね。しかし宅八郎氏は既にプロでしたし、TX系で近年放送されていた「秋葉な連中」の”秋葉ちゃん”も自ら出演した、いわゆる「プロの素人」的な存在です。本来はその様な方面から出演者を募れば良かったのでしょうが、番組冒頭で司会者は「ヤラセ無しです」と言ったことに象徴される様に、この制限に縛られた結果、ヤラセ的なイベントにヤラセ無しの素人を騙して出演させたということになる。
またそれ以前の問題として、番組制作会社が記号化されやすい方面の人間を安易に求めたことですね。
例えば今は無きガングロ女子高生に象徴される渋谷の街を徘徊する少女達は、有名になる事にステイタスを感じていたので、ある意味取り扱いが楽だったと思いますが、一方今回のオタク集団はどうでしょう?
自ら有名になることを望んでいますか?
以上。